味も素っ気もない催促の言葉

誰だって、最初から料理を上手に作れる人はいない。ちょっとしたことでも自分から夫が手伝ってくれたときに、心から感謝してそれを口に出して褒めればまた次にしてあげようという気になる。Bさんの場合には、家の中のことで何かを頼むときに、一度頼んだら、しつこく何度も催促しないことがコツであることを示している。家の中の雑事は、誰によらず頼まれですぐに、他のことをする手を止めてする気にはならない。まして道具やら薬品やらを揃えて手順を考えてからすることに対して、「まだしてくれないの」などという、味も素っ気もない催促の言葉では誰だってする気にならない。黙って、顔んだことを忘れているように機嫌よくしていることが最もよい方法であろう。そして、しばらく経ってからやり出したとき、「覚えていてくれたの。助かるわ」というような感謝の言葉を口にすれば、次回はまたしてあげようと思うであろう。まず相手の夫を護めることさんの夫のように何も手伝わない夫は、世の中には多いと思うが、妻にいたわりの言葉を口に出す人は少ないのが実情であろう。しかしこれも、妻の出方で変わってくるのではないだろうか。夫を甘やかす一方がいいとは思わないが、夫の帰りが遅い日が続いたとき、外で遊んでいるのだろうなどと思わず「あなたも大変ね。とても疲れているように見えるわよ」と、思いやりの言葉をかければ、夫の方も不機嫌な顔ばかりをしていられなくて、やさしい言葉を返してくるようになるのではないだろうか。女どうしで夫自慢をすることは操縦のコツを研究するにも役立つというわけで一挙両得なわけだが、実際には話の切り出し方がなかなか難しい。たとえば、私の場合のことであるが、「うちはね。性格が極楽トンボの陽性なところがあって、ちょっと褒めるとすぐ手伝ってくれるのよ:::」話し出した途端、「お宅はいいわよ。やさしくて、いい旦那様をお持ちだから。そのお陰で仕事だってできるじゃない」「まあ、それはそうなのだけれど:::」これでは、相手の夫の自慢話をさそい出すことにならない。反対に、夫のダメ亭主ぶりをご披露すれば、世間一般の夫の窓口コンクールになってしまう。相手がまず、自慢できるようにするには、会話をどうスタートさせたらよいのだろうか。キャシは、カナダの友人でもう十年以上のつき合い。お互いの家族のことをよくよく承知の間柄である。その彼女が会うたびに言うことがあるのです。